和泉屋勘兵衛 建築デザイン室
メニュー

Photographed by STUDIO REM 平 桂弥

大阪市天王寺区細工谷は、上本町の繁華街を中心に広がる都市エリアに隣接する取り残されたような下町で、狭い街角から高層マンションが覗くノスタルジックで不思議な空間だ。

Pikeは、全面道路が3m、土地面積が21.3坪という狭小地に建つ3階建の小住宅である。マンションをはじめとする近接する周囲の目線をかわしながら閉塞感のない伸び伸びとした空間をいかに創り出すかが設計のポイントであった。

陰と陽 ― 狭小住宅の1階は狭く暗くなりがちだが、そこに抵抗せず、Pikeでは必須の個室2室の1室を玄関土間と連動させ座敷として開放、視線の先に路地や石庭を配しながら光の少ない場所をあえて陰にしつらえ演出することで、陽の上階と対比させたのであった。北側の曲面壁は、ナナメに切れながら迫る北東側の中層マンションを隠しつつ、唯一の遠景に目線を開放している。

2階ではさらに西側階段ホールのトップサイドライト等から光を取り入れ、採光を確保した。そして開口部を取り込むように、キッチンやダイニング家具をオリジナルで造り込むことで、コンパクトでありながら密度の高いワンルームとなった。

3階は北側にロフト書斎を持つ主寝室を配置し、あえて南側を洗面・浴室とした。ベランダと連動した明るくオープンな水回り空間である。1階が内在する陰と3階の陽が、2階でちょうど融合する。そんな3層構成になっている。

所在地
大阪市天王寺区細工谷
家族構成
夫婦
法規
都市計画区域内 市街化区域
第二種住居地域 準防火地域
建ぺい率  80%
容積率   400%
構造・工法
主体構造 木造在来工法
基礎   ベタ基礎
規模
地上3階
敷地面積 70.44㎡(21.30坪)
床面積  1階 32.26㎡
     2階 39.16㎡
     3階 33.91㎡
延床面積(法規上) 105.33㎡(31.86坪)
主な仕上
外壁  ダイナスタッコ/チタン亜鉛合金ランダム張
内壁  ハミルトンウォール塗/珪藻土クロス貼
天井  クロス貼
床   ナラフローリング
屋根  チタン亜鉛合金/ガルバリウムカラー鋼板/
    立平葺
施工
株式会社マサキ工務店
竣工
2011年7月